三和 睦子 (チェンバリスト)
Mutsuko Miwa, cembalo


桐朋学園大学古楽器科チェンバロ専攻卒業後、同大学研究科修了。相愛大学古楽器科非常勤講師を経て、兵庫県新進芸術家海外留学助成事業の第1期生として、ベルギー・ゲント王立音楽院に留学し、1996年最高栄誉賞付ディプロマを得て卒業。同年、オーストリア・スティフトメルク古楽コンクールで特別賞を受賞。

1996年よりブリュージュ国際古楽コンクール公式伴奏者をつとめる。ソリストとしては、ブリュージュ国際古楽音楽祭、ユトレヒト古楽音楽祭、フライブルク(スイス)国際音楽祭、リューベック・オペラ座コンサートシリーズ等に出演。

また室内楽奏者として、イル・フォンダメント(P.ドンブレスト指揮)、レ・ザグレマン、ベルギー・フランドルオペラ座、ベートーヴェン・アカデミー等と共演する。

2010年にリリースした、日本では初めてのソロCD「J.S.Bach Transcriptions」がレコード芸術誌の特選盤および優秀録音に選ばれた。

1999年から2006年まで、ゲント王立音楽院講師。
2005年「イタリア・バロック・オペラ・プロジェクト」でフランドル・オペラ座付属オペラ研究所客員教授。

チェンバロを故鍋島元子、鈴木雅明、J.ホワイトローの各氏に、文化庁芸術家在外研修員としてパリでN.デ・フィゲイレド氏に師事。

現在、パリ在住。
ヨーロッパ、日本で演奏活動を行なっている。

ブログ『三和睦子のパリ便り』


  三和睦子(チェンバロ) ディスコグラフィー

 ≪最新盤≫

フランス・バロックの粋、ラモーのクラヴサン曲集。各曲の性格を巧みに描き分けながら、情感たっぷりに奏でています。ラモーも弾いたのでは、といわれているアンリ・エムシュのオリジナルの名器を用いており、豊かで鮮烈な音色も魅力。フランス・バロックの魅力がここに詰まっています。

【使用楽器について】
アンリ・エムシュは、18世紀を代表するフランスの楽器製作家で、現在、世界で5台のオリジナルが現存しています。この録音の使用楽器は1751年に製作され、当時ラモーが仕えていた、財務官「ラ・ププリニエール家」が所有していたため、ラモー自身も弾いたのではないか、と言われています。(Waon)

【収録情報】
ラモー:
クラヴサン曲集 (1706)
1. プレリュード
2. アルマンド
3. 第2アルマンド
4. クーラント
5. ジーグ
6. 第1サラバンド&第2サラバンド
7. ヴェニシエンヌ
8. ガヴォット
9. メヌエット

クラヴサン曲集 (1724)
10. アルマンド
11. クーラント
12. ロンドー形式のジーグ
13. ロンドー形式の第2ジーグ
14. 鳥のさえずり
15. 第1リゴドン、第2リゴドンとドゥブル
16. ロンドー形式のミュゼット
17. タンブーラン
18. 村人たち
19. 優しい嘆き
20. 女神たちの対話
21. つむじ風

新クラヴサン曲集 (1729-30)
22. トリオレ
23. 未開人
24. 異名同音

 三和睦子(チェンバロ)
 使用楽器:アンリ・エムシュ1751年製(オリジナル/フレデリック・ハース氏所蔵)  
 A=405Hz

 録音時期:2012年7月1-3日
 録音場所:ベルギー、ナミュール市郊外、フランワレ教会
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
 ディスクは国内プレスとなります。




バッハの手による編曲集
パリの香りたっぷり漂うセンス溢れる1枚

パリ在住の気鋭のチェンバロ奏者、三和睦子のデビュー・アルバム。バッハが修行時代から敬愛していたラインケンの室内楽やヴァイマール時代に流行したヴィヴァルディの協奏曲、ケーテン時代の自作の無伴奏ヴァイオリン・ソナタを独奏鍵盤のために編曲したものが収められた興味深い内容です。
 三和の演奏は、独特の間の取り方、独特の溜めなど、随所に魅力が輝いていて、聴く人の心に不思議とフィットするもの。涙がこぼれるような装飾音が美しいラインケンの作品、ヴィヴァルディ作品の華やかな和声など、バッハの編曲の妙を三和の変幻自在のセンスのきらめきが浮かび上がらせます。

【収録情報】
J.S.バッハ:トランスクリプション集
・ソナタ イ短調 BWV965(J.A.ラインケン:「ホルトゥス・ムジクス」パルティータ第1番からの編曲)
・コンチェルト ニ長調 BWV972(A.ヴィヴァルディ op.3-9からの編曲)
・フーガ変ロ長調 BWV954(J.A.ラインケン:「ホルトゥス・ムジクス」パルティータ第2番からの編曲)
・ソナタ ニ短調 BWV964(ヴァイオリン・ソナタBWV1003からの編曲)
 
 使用楽器:アンソニー・サイディー/2005年パリ、アンソニー・サイディー‘フレデリック・バル製作、アンリ・エムシュ1751年モデル)

 録音時期:2008年
 録音方式:デジタル176.4kHz/24bit Recording(セッション)

CDは国内プレスとなります。


  ●HMV
  ●タワーレコード


三和睦子(チェンバロ) 参加CD
A.M.
グレトリー 「エール&バレ」 
レ・ザグレマン
指揮:G・ファン・ワース
2002年録音